電気料金の上昇が国民生活にも産業にも大きな影響を与えている。電気料金の上昇により経営に大きな打撃を受けている水族館や遊園地の窮状といったニュース報道もあったが、全ての企業がコストに占める比率の違いはあれ、料金上昇の影響を受けている。加えて、節電要請により電気も自由に使えない状況になれば経営状態はさらに悪化しそうだ。

(fhm/gettyimages)

 水族館ほどの影響ではないにせよ、例えば、スーパーマーケット、デパートでは、これから冷房用の電力消費が増える。電気料金の上昇は経営に大きな負担となり、人件費など他の経費圧縮への圧力が強まる。

 料金上昇の原因は、ロシアのウクライナ侵略により一段と上昇した化石燃料価格だ。欧州連合(EU)は、侵略前天然ガス需要量の約4割、石油の約3割、石炭の約2割をロシアに依存していた。

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