ロシアがウクライナに侵攻したが、欧米諸国は2月24日に打ち出した第2弾の制裁においても、ロシアに深刻な打撃を与える世界の金融機関の国際取引の決済システム、スイフト(Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication SCRL)からのロシアの締め出しを行うことができずにいる。

 第2弾の制裁になぜスイフトの制裁が含まれていないか問われた米バイデン大統領は、「オプションとしてはあるが、現在の制裁でも十分な効果があり、現時点では全欧州がスイフトからの締め出しを望んではいない」と答えている。

(Leonid Ikan/gettyimages)

 理由は簡単だ。欧米金融機関がロシアに持つ債権の回収が困難になることに加え、決済システムの利用を阻むと欧州連合(EU)諸国はロシアから、天然ガス、原油、石炭の輸入を行えなくなるからだ。

>>続きを読む