日本最北端、北海道稚内の野寒布(ノシャップ)岬越しに国の安全を守るのが海上自衛隊稚内基地分遣隊だ。この周辺には、国による再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)を追い風に数年前から風車が立ち並ぶようになった。その運営事業者の中には中国資本が見え隠れする。

 「稚内は全国的にも風が強く、風力発電にはうってつけの場所だった」。東京都中央区に本社を置く再生可能エネルギー会社社長が語る。同社は稚内市内に事務所を構え、基地脇の同市富士見の土地数カ所を2017年から18年にかけて購入した。

 同社は中国資本の風車メーカーと日本での総代理店、中国に本社がある設備会社とメンテナンス契約を結んでいた。稚内での説明会には、メーカーの中国人社長も参加している。

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