(btgbtg/gettyimages)

 中国の王毅外相と茂木外相による先日の共同記者発表が波紋を呼んでいる。

 王毅氏が尖閣諸島は中国の領土であるかのような妄言を弄し、茂木外相がそれを聞き流していたからだ。一言も反論しなかった茂木外相に怒り心頭の自民党部会が、抗議の決議文を突き付ける騒ぎになっている。

 茂木氏が口をつぐんでいたことについて日本政府は、日中双方が一回ずつ発言するというルールに従ったと説明しているが、形式にこだわって実質を省みなかったといわれてもやむをえまい。国益を危うくする信じがたいミスというべきだろう。

 共同会見の席であろうと、どこであろうと、礼儀を損なうことであっても、主張すべきことを主張するのが冷徹な国際政治ではないのか。

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