【解答乱麻】日大問題にわが身振り返る ジャーナリスト・細川珠生
日本大アメリカンフットボール部の問題の報に接しながら、多くの人がいろいろな思いに駆られていたであろう。
弱冠二十歳の大学3年生になったばかりの学生が、ひとり記者会見に臨む姿は、同じく息子を持つ母親としても、胸が締め付けられる思いであった。
同じように感じた親たちが、日本中にたくさんいたに違いない。
謝罪をし、真実を明らかにするという使命があったとしても、彼が加害者であるという事実は変えられず、誇るべき正義感との間で、もしかしたら、公衆の面前に立つ前より、大きな苦しみに立ち向かわなければならなくなるかもしれない。
その彼をしっかりと導き、支える彼の両親の存在の大きさは、計り知れないものがあるだろう。そして、彼の「一点の曇りもない」事実と心境によって、彼自身もまた救われるのである。被害学生の父親の言動などから、それが証明されているのではないだろうか。
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