(英フィナンシャル・タイムズ紙 2018年5月23日付)

1杯110万円のウイスキー、「偽物」だった スイス

スイス・サンモリッツにあるバルトハウス・ホテル内のバーで開栓された、1878年と記されたラベルが貼られたスコッチウイスキー「マッカラン」のボトル(2017年8月2日撮影、公開)。(c)AFP/WALDHAUS AM SEE HOTEL〔AFPBB News

 2003年の米国映画「ロスト・イン・トランスレーション」で、ビル・マーレイはウイスキーのCMに登場する俳優の役を演じ、妖しげな雰囲気を醸し出しながら「リラックス・タイムは・・・サントリー・タイムにしよう」と満足げにつぶやいていた。

 あれから15年。このプロダクトプレースメントが大当たりしたことも手伝って、今日のサントリーにおける時間は、とてもリラックスできるものではなくなっている。

 激賞するレビュー、舌の肥えた消費者、マーケティングの才覚、そして観光ブームなどを背景に、日本産ウイスキーは21世紀が始まったころ――つまり、今日のヒット商品が蒸留されて樽に詰められたころ――の予想をはるかに上回るペースで飲まれている。

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