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韓国財閥の姫たちに名誉挽回は出来るのか?

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【産経抄】5月8日

 東京・駒場の屋敷は、英国風の洋館だった。4万3千平方メートルの敷地には、ゴルフや野球ができる芝生のほか、テニスコートのある洋式庭園や日本庭園も造られた。馬場には4頭の馬がいた。

 ▼加賀百万石16代当主にして侯爵だった前田利為(としなり)氏の長女、酒井美意子(みいこ)さんが、少女時代に暮らしていた。136人の使用人のほとんどが石川県や富山県の出身者、つまり先祖代々、前田家に仕えてきた人たちである。

 ▼父親は何度も、酒井さんら子供たちに言い聞かせた。「使用人達はわが家の宝なのだ」「思いやりといたわりを失ってはいけない」「だが、使用人にナメられるな。バカにされるような態度振る舞いをするな」(『ある華族の昭和史』)。

 ▼韓国の大韓航空を中核とする財閥「韓進(ハンジン)グループ」の趙亮鎬(チョヤンホ)会長一家の暮らしぶりも、さぞ豪勢なことだろう。ただ前田家に比べて、従業員に接する心得が家族に伝わっていなかったようだ。長女が4年前、乗務員のナッツの出し方に激怒して飛行機の離陸を遅らせ、有罪判決が確定した事件は、記憶に新しい。

 ▼次女もまた会議中に水の入ったコップを投げつけたとして、警察の取り調べを受けた。さらに「ナッツ姫」「水かけ姫」姉妹の母にも、暴行疑惑が持ち上がった。メディアが公開した映像では、会長の妻とみられる人物が、系列ホテルの工事現場で関係者を小突いたり書類をばらまいたりしている。

 ▼戦後、駒場の屋敷は進駐軍に接収され、酒井さんたちは華族の称号を失った。生活の激変に戸惑いながらも、酒井さんは「マナー評論家」などの肩書を得て、数々の著作を残した。韓国財閥の姫たちにも、まだまだ名誉挽回のチャンスは残されている。さすがにマナー評論家は無理にしても。


タグ:産経抄
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