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【ヤマトタケルのまほろば 第4部】父と叔母(4)王権の象徴 草那芸釼 [3)日本の歴史]

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2016.11.17 16:00

【ヤマトタケルのまほろば 第4部】父と叔母(4)王権の象徴 草那芸釼

草那芸釼をご神体とする熱田神宮。ヤマトタケルの東征で重要な場となる=名古屋市熱田区(恵守乾撮影)

 〈患(うれ)へ泣き罷(まか)りたまふ時に、倭比売命(やまとひめのみこと)、草那芸釼(くさなぎのたち)を賜ひ〉

 父である12代景行天皇への不満を泣きながら訴えた倭建命(やまとたけるのみこと)に、叔母のヤマトヒメは剣を与えた、と古事記は記す。須佐之男命が退治したヤマタノオロチの体内から見つけ、姉の天照大御神に献上した剣である。天照大御神は地上界に降臨する孫ニニギノミコトに、鏡や勾●(まがたま。●=王に公、その下に心)とともに与えた、と古事記は書く。

 剣がヤマトヒメの元にある経緯を推測させるのは日本書紀である。

 〈天照大神を豊耜入姫命(とよすきいりびめのみこと)より離(はな)ちまつり、倭姫命(やまとひめのみこと)に託(つ)けたまふ〉

 11代垂仁天皇が、宮中に祭っていた天照大御神をヤマトヒメに託し、鎮め坐すところを求めさせたという記述だ。古事記では天照大御神は降臨するニニギに、鏡をわが魂として祭れと命じたと書かれているので、託されたのは鏡と考えられるが、冒頭の記述は、その際に剣も一緒だったと推測させるものなのだ。

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タグ:神話
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