今回は、賃貸物件の仲介・管理を手がける株式会社NYホーム(愛媛県松山市)の代表取締役・松岡秀夫氏(53歳)を取材した。「中卒」でスタートし、今は社員20人ほどの会社のトップだ。数多くの会社員を見てきた「中卒社長」にとって「使えない部下・使えない上司」とは……。

次の1手があるかないか、そこが「使える部下」「使えない部下」の判断基準

産休・育休中の女性社員の子どもを抱く、松岡秀夫社長

 困難なことにぶつかったとき、それを乗り越えることができない理由を探す人は、困った社員ですね。私たちの賃貸仲介の仕事でも、入居者が決まらないと、猛烈なエネルギーで「できない理由」を見つける社員がいます。

 たとえば、次のようなものです。「あの物件は築年数が古い」「日当たりが西向き」や、「和室中心の間取りだ」「バスとトイレが一緒のユニットバスだから」、さらに「駐車場が、車を止めにくい」……。

 入居が決まらない原因を口にすることは、問題ではありません。たとえば、「この物件は和室中心の間取りだから、入居したい人が少ない」などです。大切なのは、そこから次の1手を考え、大家さんや社長、役員、管理職を説得することができるかどうかです。「こうすると、入居したい人が増えるのではないでしょうか」と代替案を提示してもらいたいのです。

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