あらゆる正面で閉塞状態の中国 [2)世界・軍事]
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あらゆる正面で閉塞状態の中国
2016年09月15日(木)岡崎研究所
8月15日付の英フィナンシャル・タイムズ紙で、同紙コラムニストのラックマンが、南シナ海や中国の対豪投資の問題によって、中豪関係が緊張していると述べています。主要点は、次の通りです。
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標的にされる豪州
南シナ海とオリンピックという二つのことが相まって中国のナショナリズムの毒舌は豪州を標的にしている。南シナ海に対する中国の主張を否定した先月の国際仲裁裁判所の裁定が発端になった。豪州は日米と共に中国に対し裁定の尊重を求めた。中国は烈火の如く怒った。人民日報傘下の環球時報は豪州が南シナ海に入って来れば豪州は格好の攻撃目標になる等と主張している。オリンピック水泳競技も紛争の種になっている。豪州の選手が中国の選手を薬物使用者だと呼んだため、中国メディアは対豪批判を爆発させた。
これは、中豪関係を超え、中国の台頭と西欧の間の緊張を示している。南シナ海と太平洋が競争の海域になれば、豪州は、中国がアジア太平洋を支配することを受け入れるのか、あるいは引き続き同盟国である米国の支配に賭けるのかという難しい選択に直面する。
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