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尖閣諸島… 「肝心な時にどこに行った」と問われた中国公船 8月13日

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2016.8.13 06:04

【産経抄】尖閣諸島… 「肝心な時にどこに行った」と問われた中国公船 8月13日

ギリシャ籍の大型貨物船と衝突し、沈没した中国漁船「ミンシンリョウ05891」の乗組員の救助に向かう海上保安庁のボート=11日、沖縄県石垣市の魚釣島沖(海上保安庁提供)

 「人(ひと)以(もっ)て恥なかるべからず」。中国・戦国時代に活躍した孟子は、人は恥を知らなければならないと説いた。また、人の心における恥の意義を論じ、己の無恥を恥じる人を評価した。偉大な先人の言葉を、中国当局は今どう思うのだろうか。

 ▼「(日本の)協力と人道主義の精神が示されたことに称賛を表明する」。中国外務省報道官は11日、日本の海上保安庁が、尖閣諸島(沖縄県石垣市)沖で沈没した中国漁船の乗組員6人を救助したことに謝意を示した。海保は当然の務めを果たしたまでだが、中国側はさぞばつが悪かったろう。

 ▼同じ報道官は6日、尖閣諸島周辺の接続水域に武器を搭載した中国公船と約230隻の中国漁船が入り込み、日本側が抗議した際にはこんな声明を出している。「日本側が冷静に対応して、情勢の緊張と複雑化を招くいかなる行動も取るべきではない」。問題を起こしているのは日本側だと言わんばかりだった。

 ▼中国は近年、漁船護衛やコントロールを名目に尖閣諸島周辺に公船を送り込み、領海侵入を繰り返すなど挑発行為をエスカレートさせてきた。公船の乗組員が漁船を行き来していることも確認されている。にもかかわらず、漁船沈没への対応は遅れ、非難対象の日本の世話になった。

 ▼「肝心な時に公船はどこに行った」「日本の実効支配を証明したことになる」。中国のインターネット上では、批判の書き込みが相次いだ。中国のネット利用者たちも、示威行動はとっても自国民の保護には役立たずだった公船のあり方が恥ずかしかったのか。

 ▼孟子は「力を以て仁を仮(か)る者は覇たり」とも言っている国際法にのっとらず、力による現状変更を目指す中国のやり方は、王道ではなく覇道である。

 


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