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【主張】舛添都知事 問われているものは何か [◆之が言いたい]

産経ニュース

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2016.5.25 05:02

【主張】舛添都知事 問われているものは何か

 広範囲な政治資金の公私混同問題で釈明に追われる東京都の舛添要一知事は、20日の会見で「私自身が信頼を非常に失っている」と述べた。

 信頼を失わせたものは何か。それは政治資金規正法上の適否といった法的問題ではなく、家族旅行や中古車購入などの公私混同ぶりにみられる、知事自身のモラルや品性に向けられたものと理解すべきだろう。

 疑惑について説明を拒んだ舛添氏は「第三者の公正な目に任せたい」と何度も繰り返した。調査に当たる弁護士らを、25日までに選任するとも述べた。

 だが、疑惑対象者である舛添氏自身が選任し、私費を投じるという委員会が「第三者」の役目を全うできるのか、極めて疑問だ。調査権限の範囲も不透明である

 第三者委員会の構成は「政治資金規正法に精通した弁護士の方々に」とも繰り返した。だが、最も規正法に精通しているのは、舛添氏自身ではないのか

 次々と明らかになる問題は、あの手この手で法律上すれすれのものが多く、そうしたことが「せこくてずるい」(松沢成文前神奈川県知事)といった評価を呼んでいることを忘れてはなるまい。第三者委の結論が「法的に問題はない」といったものならば、都民の不満は爆発するだろう。

 日本弁護士連合会が策定した「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」は、委員の適格性について「事案の性質により学識経験者、ジャーナリストなどの有識者が委員として加わることが望ましい場合も多い」と記している。この際、委員に新聞記者も加えてはどうか

 また、選任された第三者委は自らの責任で会見を開き、調査がモラルや知事としての適性に及ぶなど、その性格について事前に公表すべきだ。そうでなければ結論をただ待つことはできない。

 東芝の不適切会計、朝日新聞の誤報、新国立競技場の建設問題など、事あるごとに第三者委が設置されるが、必ずしも信頼の回復に結びついていない。ここらできちんと存在意義を示してほしい

 窮地に立つ舛添氏だが、甘利明前経済再生担当相の口利き問題、松本文明内閣府副大臣の公金還流疑惑を抱える自民党や、山尾志桜里政調会長の高額ガソリン代出費問題で説明が尽くされていない民進党も、大きな顔はできない。


タグ:悪徳都知事
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