中国の一帯一路イニシアティブ影響力はどこまで及ぶのか?
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中国の一帯一路イニシアティブ
影響力はどこまで及ぶのか?
2016年05月24日(火)岡崎研究所
米ボストン大学のグリムス教授が、Asan Forumのウェブサイトに4月15日付で掲載された論説にて、中国の一帯一路イニシアティブが、「ゲームチェンジャー」になること、および、中国がイメージするような地域の秩序が作られることに懐疑的な見方を示しています。論説の骨子は次の通り。
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一帯一路イニシアティブ考察に必要な3つの視点
一帯一路イニシアティブは単なる経済的なプロジェクトではなく、政治的な影響も当然ある。経済の政治的な影響力への転換は、取引的影響力、構造的影響力、ソフトパワーの三つの視点から論じることができる。取引的影響力とは、本質的には対価を与えることであり、相手にわが方に好ましい行動をとらせるために必要な資源を十分に保持していることが重要である。構造的影響力は、大きく分けて二種類存在する。一つは「依存」状態を作り出し、経済的に弱い国家が強い国家の意向に従って行動するように仕向けるものである。もう一つは、大国がルールやシステムを作り、他の国の行動を規定するものである。中国はアメリカ主導の現在のルールに不満を持っている。ソフトパワーは本質として、他者を惹きつけ、説得する力である。
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