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「日本が攻撃されれば、米国が助けに行かなければならない。だがわれわれが攻撃を受けても、日本は助ける必要はない」。

2015.9.4 05:03更新

【産経抄】
憲法9条で高いびき 9月4日

 先月末、国会議事堂周辺で行われたデモの参加者は、安全保障関連法案に反対しているだけではないらしい。デモに適した大きな広場が日本にないのはけしからん、との声も耳にする

 ▼ならば、お手本になるのは中国だろう。なにしろ北京の天安門広場は、南北880メートル、東西500メートル、世界最大の広さを誇る。ただこの広場では、ある種の“品位”が求められる。

 ▼「お前は人間じゃない」。国会前での集会で、大学教授が安倍晋三首相に対して吐いた暴言など、許されるわけがない。評論家の石平(せき・へい)さんによると、26年前若者たちは広場で、指導者をののしったわけではない。民主化の理念を訴えただけで、おびただしい血が流れた

 ▼その広場で昨日、抗日戦争勝利70年を記念する軍事パレードが行われた。次々に登場する戦車、戦闘機が、軍事力を誇示していた。日本に照準を合わせたミサイルも含まれている。中国にこれらの兵器をできるだけ使いにくくさせる。これこそが、安保法案の眼目である。

 ▼もっとも、反対派が中国の脅威に触れることはない。米国の戦争に巻き込まれるな、の一点張りである。「日本が攻撃されれば、米国が助けに行かなければならない。だがわれわれが攻撃を受けても、日本は助ける必要はない」。その米国では、来年の大統領選をにらんで、一部の候補者が日本に矛先を向け始めた。

 ▼集団的自衛権の行使が認められないままなら、日米安保条約について、米国側の不公平感が消えることはないだろう。やがて、中国にたった一国で対峙(たいじ)する日が来るかもしれない、と想像するだけで、小欄は夜も寝られない。安保法案反対派は、憲法9条がある限り、高いびきでいられるらしいが。


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