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確かに、中国人観光客の「爆買(ばくがい」の先細りを心配している場合ではない。

2015.8.27 05:04更新

【産経抄】
暴落の後の心配 8月27日

 実業家だった故ケネディ元米大統領の父親は、いささか眉唾(まゆつば)ものの逸話を残している。ある日、ウォール街で、靴磨きの少年が相場を話題にするのを耳にした。

 ▼子供まで首をつっこむ株式市場の過熱ぶりが心配になり、保有株のすべてを売り払う。「暗黒の木曜日」と呼ばれる、1929年の大暴落の直前だった。同じように今回、中国株の急落の予兆を察知して、世界的な株安から難を逃れた投資家もいるはずだ。

 ▼中国では最近、政府に株式ブームをあおられて、にわか投資家が急増していた。市場の8割を占める個人投資家の多くは、冒頭の靴磨きの少年のように、経済の知識が乏しい庶民である。株価が下がれば政府がなんとかしてくれる、と高をくくって、借金をしてまで株を買い集める人も少なくない。バブルの崩壊は必然だった。

 ▼大暴落の後、不況が深刻化した米国では、失業者や生活困窮者による騒乱が相次いだ。首都ワシントンで、数千人の退役軍人が警官隊と衝突したとき、戦車と歩兵を率いて鎮圧に乗り出したのは、後に第二次世界大戦で名をはせるマッカーサーだった(『大恐慌のアメリカ』林敏彦著)。中国では、天津市の大爆発をめぐる政府の対応にも、不満の声が高まっている。今後、抗議デモや暴動が頻発するかもしれない当局は、マッカーサーがあきれるほどの苛烈(かれつ)な弾圧で応えるだろう。

 ▼経済評論家の上念司(じょうねん・つかさ)さんは、共産党政権が国民の不満をそらすために反日カードを切る可能性を指摘している愛国心を喚起するために、尖閣諸島周辺でもめ事を起こしたり、株価暴落の罪を日本になすりつけたりしかねない、というのだ。

 ▼確かに、中国人観光客の「爆買(ばくがい」の先細りを心配している場合ではない。


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