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こびず、諦めない若者を一人でも多く育てたい。そのためには中高年がまず、太平の惰眠から覚めねばなるまいが。

2015.1.3 05:03更新

【産経抄】
1月3日

 若いころは、嫌で嫌で仕方がなかったものが、気がついてみると自ら好んでやっている、という習慣が誰しも一つや二つある。大みそかから正月三が日にかけて何をするわけでもなく、だらだらと飲み食いし、テレビをつけっ放しにして過ごす大人になるなぞ想像もできなかった。

 ▼古くさいと毛嫌いしていた紅白歌合戦もしっかり見ている。隠し玉で登場した“大物”が中継で2曲も歌い、「他の出演者はよく黙っているもんだ」と独り毒づくのもお約束である

 ▼小社のお隣から出発し、きょう帰ってくる箱根大学駅伝もおとそによくあう。出身校でなくても「みんながんばれ!」という気分で応援できるのも人気の秘密だろう。今年は青山学院が5区で本命を逆転し、初の往路優勝を遂げる驚きもあった。

 ▼チャンネルを変えれば、ふだん見ない大学ラグビーが目に入ってくるのもつけっ放しの効用である。終了間際、13点差をつけられていた筑波がトライを2本立て続けに決めて大逆転し、決勝に駒を進めたのも驚きだった。

 ▼両校選手に共通していたのは、「絶対に諦めない」という気持ちが他校よりも勝っていたように酔眼にはみえた。人生を諦めかけている中高年には、何よりものお年玉である。

 ▼年が改まっても、この国を取り巻く状況は昨年と変わりなく厳しいお隣さんたちと愛を育てようにも、戦争が終わって70年たっても「慰安婦」「南京」「歴史認識」の三題噺(ばなし)をまくし立てられては、希望の苗を植えても腐るだけ。アベノミクスに立ちはだかる少子高齢化も歯止めがかかっていないが、日本にはまだ余力がある。こびず、諦めない若者を一人でも多く育てたい。そのためには中高年がまず、太平の惰眠から覚めねばなるまいが


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