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独立系書店が潰れない仕掛けとは?「掛け算」「ダウンサイジング」の生存戦略


独立系書店が潰れない仕掛けとは?「掛け算」「ダウンサイジング」の生存戦略


 

連載「だれが本を生かすのか」第4回 内沼晋太郎の奮闘【後編】


2023.11.15(水)浜田 敬子





ブックコーディネーターの内沼晋太郎さん。東京・下北沢にある独立系書店「B&B」を立ち上げた。B&Bは現在、連日、有料イベントを開催。ビールを飲みながらイベントや本探しを楽しめるというユニークな書店である





深刻な出版不況に突入した2000年代。当時大学生だったブックコーディネーターの内沼晋太郎は、出版不況を描いた故・佐野眞一の名著『だれが「本」を殺すのか』(プレジデント社)に刺激を受け、本の世界に飛び込んだ。前編記事で触れた通り、それまでなかったような独立系書店を生み出し、本の世界を変える挑戦を重ねる内沼は現在、「書店を開きたい」という本好きたちの相談にも答えている。果たしてどんな狙いがあるのだろうか。(本文は敬称略)


【前編記事から読む】
続々誕生する独立系書店。その仕掛け人が考えた「本を読まない層が読みたくなる」驚きの工夫とは?


(浜田 敬子:ジャーナリスト)


誰が、本の未来の可能性を潰しているのか?


 ブックコーディネーターの内沼晋太郎(43)は今、本屋を開きたいという人向けに、自身の本屋経営の経験やノウハウを惜しみなく伝えるために本を執筆し、講座を開き、X(旧Twitter、アカウントは@numabooks)で相談に乗っている。著書『これからの本屋読本』(NHK出版)では、取次を取材して詳細な仕入れルートまで伝え、Xでは、「#内沼晋太郎質問箱」というハッシュタグで毎日のように本屋経営や本に関する質問を受け付けて答えている。


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