産経ニュース
ひな人形ずらり5000体 和歌山市・淡嶋神社
「桃の節句」(3月3日)を前に、人形供養で知られる淡嶋神社(和歌山市加太)では、全国から集まったひな人形約5千体が本殿にずらりと並んでいる。3月27日まで公開される予定。
江戸時代、紀州徳川家では姫が生まれると、一対のひな人形を淡嶋神社に奉納していた。この故事にちなみ、全国から古くなったひな人形が寄せられるようになったという。
今年も3月3日には、供養を終えた人形の一部を白木造りの舟に乗せ、海へ流す伝統神事「ひな流し」を予定している。新型コロナウイルス感染対策として、女性らが神社から桟橋まで人形を乗せた舟を担いで歩く「雛(ひな)舟の渡御」の部分は中止となる。
前田智子宮司は「(ひな流しの当日は)穏やかな日が迎えられるように。あわせて今年も祝詞(のりと)には人形への感謝、皆さまの幸せとともに、新型コロナの疫病退散の願いを含めます」と話している。