ことなかれ主義は「本気」ではない!
【R&D現場マネジメントの羅針盤⑪】面倒から逃げずに問題解決
前回に引き続き、研究開発(R&D)のプロジェクト管理を話題に取り上げる。今回は、プロジェクトマネジャー(プロジェクトリーダー)にとって重要な基本姿勢を考えてみよう。
「ラクをしたい」を優先していないだろうか
プロジェクトは千差万別で、ほとんど問題らしい問題が起こらないプロジェクトもあるだろうが、多くの場合、程度の差はあれどプロジェクトには問題があるもの。プロジェクトマネジメントとは、プロジェクトを前に進め、ゴールに到達すべく各種の問題を解決していくことである。
進捗会議の場で報告を聞くことだけが仕事ではないことは明らかである。動きの悪い人に働き掛けること、思惑の異なる部門の調整をしていくことなど、人間に働き掛けることこそがプロジェクトマネジメントの仕事にほかならない。
実際、R&Dの現場で プロジェクトマネジメントのコンサルティングをしていると、何らかの"すりあわせ"や"調整"の話題になる。プロジェクトマネジメントとは本質的に関係者を巻き込み調整していくことなのだ。