これでいいのか?戦後日本「より良き日本を取り戻そう」

世界と戦える社長の育成法、重要なのは規模より権限






 ソニーの新社長に吉田憲一郎副社長が昇格する人事が発表された。子会社のソネットで8年間社長を務め、同社上場や多数のベンチャー投資を成功させた功績を買われて本体に呼び戻され、後に社長に抜擢(ばってき)された人事に注目が集まっている。



(iStock.com/Jirsak)


 


 子会社で功績を残した社長が本体の社長になることは望ましい。会社の全責任を背負って決断を下し、成果を出す経験は経営者として必須であり、組織のトップにならなければ得られない。重要なのは所属する会社の規模の大きさではない。本体のエリートコースを歩み続けた人が社長になることは日本の大企業では定石だろうが、トップとしての決断を下す経験を積んでいない社長では、世界の一流企業と渡り合うことは難しい。


 また、注意が必要なのは、子会社で社長を務めても本体から与えられる裁量権が小さければ、社長の業務を経験したとは言えないことだ。それでは大企業内の事業部長の位置づけと大差はない。


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