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アラブ人とイラン人、イスラエル・ハマス軍事衝突を「民族」から読み解く


アラブ人とイラン人、イスラエル・ハマス軍事衝突を「民族」から読み解く


 

さらなる激化で、反イスラエルを掲げるイランの発言力が増す可能性も


2023.10.20(金)宇山 卓栄





10月17日には、ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザの病院で大規模な爆発があり、多数の死傷者が発生した(写真提供:Mohamed Masri/Middle East Images/Abaca/アフロ)





パレスチナのイスラム組織ハマスが10月7日、ロケット弾や戦闘員の侵入によってイスラエルへの大規模な攻撃を仕掛けました。イスラエルは報復を行い、以降、双方に多くの犠牲者を出す軍事衝突に発展しています。新たな危機に直面した中東について、日本では「アラブ人の住む地域」と思われがちですが、実際には民族的な相違があり、対立の遠因にもなっています。今回は「民族」という補助線を引きながら、中東情勢を解説します。


(宇山 卓栄:著作家)


民族の系譜が異なるアラブ人とイラン人


 今後の焦点は、イランが介入するかどうかとなっており、各国の思惑が錯綜する危機的な状況に直面しています。イランはこれまでも公然とハマスを支援してきました。弱小のハマスが軍事強国のイスラエルを攻撃したのは、イランの後ろ盾があるからこそです。


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