これでいいのか?戦後日本「より良き日本を取り戻そう」

迫る〝2025年の崖〟 企業は「レガシーシステム」の刷新を





「根本的な問題の先送り」は大企業の悪癖の一つともいえる。基幹系システムの刷新に合わせ、知識技能のアップデートを図るときだ。
話し手・角田 仁
聞き手/構成・編集部(川崎隆司)

 2025年の崖──。18年9月に経済産業省が公表した「DXレポート」で指摘されたこの問題を、現在多くの日本企業が抱えている。大手企業の基幹システムの約6割が、高度経済成長期の1980~90年代にかけて作られたが、当時30~40代で主要技術を担った団塊世代の多くが2025年には定年退職を迎える。


 その先に何が起きるのか。老朽化した複雑な基幹系システム(レガシーシステム)がトラブルを起こしたとしても、ユーザー企業・ベンダー企業双方にシステム構築当時を知る者がおらず、ブラックボックス化したまま機能不全に陥ってしまう。経産省は、この問題によって25年以降、年間最大12兆円(18年時点の3倍)の経済損失が生じると見込んでいる。


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