Wedge REPORT
台湾副総統弔問で見えた中国の態度と日本の弱腰姿勢
2022/07/16
樫山幸夫 (元産經新聞論説委員長)
つくづく〝厄介な隣人〟だ。
安倍晋三元首相の葬儀へ台湾の頼清徳副総統が参列したことに中国がねじ込んできた。
お悔やみに行くことにすら言いがかりをつけるのは人倫にもとるが、今に始まったことではないから驚くこともない。
情けないのは日本政府だ。
林芳正外相は記者会見で頼氏の名と肩書を使うことをことさら避け、「ご指摘の人物」というわざとらしい表現を使った。まるで犯罪者に対するようなモノ言いだが、こんなことで、まともに中国に対抗しようと考えているとしたら、おかしいというべきだろう。