これでいいのか?戦後日本「より良き日本を取り戻そう」

サウジ石油施設攻撃で混迷極める米イラン関係






 9月14日、サウジ東部のアブカイクとクライスの石油施設が攻撃された。アブカイクは日産700万バレルの処理能力を持つ世界最大といわれる原油脱硫プラントであり、クライスは日産150万バレルの油田である。この攻撃でサウジの石油生産量は日産980万バレルのうち半分以上の570万バレルが減少し、石油価格は20%急騰した。幸い今回は、米国による備蓄放出やサウジによる輸出量の維持などで、石油市場はそれなりに落ち着きを取り戻しているが、攻撃は中東情勢と世界の石油市場に大きな衝撃を与えた。



d1sk/grebeshkovmaxim/TomasSereda


 まず問題は、誰が、どこから、どのような攻撃をしたかである。


 誰が実行したかについては、イエメンのホーシー派が攻撃したと認めたが、米国とサウジはイランが攻撃した可能性が極めて高いと言っている。イラン政府はこれを否定している。


 どこからかについては、誰が実行したかと密接に関連しているが、ホーシー派は当然イエメンからと言っている。一方、CNNは、米国とサウジの捜査当局が、イラク国境に近いイランの基地から発射された可能性が高いと結論付けた、と報じた。


 どのような攻撃をしたかについては、ホーシー派はドローン10機を使ったと述べ、AFPは米シンクタンクの「ソウファン・センター(Soufan Center)」もドローン10機が使われたとしている、と報じた。他方、米高官は、数十の巡航ミサイルと20以上のドローンが攻撃に使用されたと述べている。