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鎖国を祖法化させ、「ロシア船打払令」を発令させたロシアの南下政策の重要性


鎖国を祖法化させ、「ロシア船打払令」を発令させたロシアの南下政策の重要性


 

幕末維新史探訪2023(21)鎖国はどのように変化して幕末に至ったのか②


2023.7.19(水)町田 明広





江戸末期の旗本がさまざまな資料や情報を記録した『視聴草』に描かれた、レザノフの船と部下 画像提供/国立公文書館デジタルアーカイブ




(町田 明広:歴史学者)


◉鎖国はどのように変化して幕末に至ったのか①


初期鎖国令の実態


 寛永16年(1639)7月、3代将軍・徳川家光によって、「寛永鎖国令」が発布され、これ以降はポルトガル船の渡航を厳禁した。そして、万が一再来航した場合には、船は破壊し乗組員は処刑することを命じた。



 承応3年(1654)5月、4代将軍・徳川家綱によって、「承応鎖国令」が発令され、「寛永鎖国令」が修正された。南蛮船を追い返すことを要求しているものの、攻撃されない場合は、こちらからも攻撃しないこと、追跡は不要であることを命じた。


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