これでいいのか?戦後日本「より良き日本を取り戻そう」

漁獲激減のサンマ 資源管理と程遠い国際合意のカラクリ





 われわれに身近な北太平洋の漁業資源を国際管理する北太平洋漁業委員会(North Pacific Fisheries Commission: NPFC)が2023年3月、札幌で開催された。最大の議題は毎年漁獲量が激減しているサンマの資源管理だったが、会議で合意された漁獲枠は近年の漁獲量を大きく上回るもので、資源管理に効果的とは思われないものだった。



このままではサンマが食卓から消えてしまうのか(Hakase_/gettyimages)


 このままでは、サンマがわれわれの食卓から消えてしまうのではないか。そのような懸念さえ持たざるを得ない結果だった。


無きに等しかった国内のサンマ総枠規制


 サンマの寿命は約2年と考えられており、産卵・生育海域は北太平洋一体にわたる。6~7月頃には東経155度以東の日本のはるか沖合を泳いでいるサンマは、9月以降西方向に回遊し、日本近海にも来遊していた(水産研究・教育機構「令和 3 年度 国際漁業資源の現況 サンマ」)。


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