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畠山重忠の城や梶原景時の館…南北朝時代以前に遡る築城伝承は本当なのか


畠山重忠の城や梶原景時の館…南北朝時代以前に遡る築城伝承は本当なのか


鎌倉殿の時代(35)鎌倉武士と城


2022.9.12(月)西股 総生




埼玉県嵐山町の菅谷城跡 撮影/西股 総生(以下同)




(城郭・戦国史研究家:西股 総生)


戦国時代の城としか思えないものも・・・


 今回は、鎌倉武士と城について考えてみます。 



 全国各地にある城を訪れて、そこに立っている説明板を読むと、「この地に最初に城を築いたのは、鎌倉時代の誰それと伝えられている」と書かれていることが、よくあります。いえ、看板だけではなく、出版物なんかにも同じことが書いてあります。


 東京近郊の城跡を例にとってみると、神奈川県藤沢市の大庭城は大庭景親が、同じく平塚市の岡崎城は岡崎義実が築いたことになっています。あるいは、埼玉県嵐山町の菅谷(すがや)城は畠山重忠が築いたとされていて、城跡には重忠の像も建っています。


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