還俗と出家を繰り返した上杉謙信、川中島は「僧兵姿」ではない?
還俗と出家、さらに還俗した理由と第四次川中島合戦のタイミング
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(乃至 政彦:歴史家)
上杉謙信は何回出家した?
享禄3年(1530)寅年生まれの上杉謙信は、幼名を「長尾虎千代」といい、7つで元服して「長尾平三景虎」の名乗りを得た。長尾は名字、平三(へいざ)は仮名(けみょう。通称のこと)、景虎が実名(じつみょう。諱)である。
謙信は寅年生まれなので、これに因んで幼名と実名に「虎」の一文字が入ることになったという。武家政権時代にはよくあることである。
元服した年齢は早いが、これもこの時代の上級武士には、まま見られることである。巷説には謙信は14〜15歳で元服するまで林泉寺に預けられたというが、一次史料二次史料のどちらにもそのような記録は認められない。