これでいいのか?戦後日本「より良き日本を取り戻そう」

仏外交はどこまで大国をまとめられるか






 トランプ政権初の国賓としてフランスのマクロン大統領が米国を訪問した。米仏首脳会談の他、4月25日には、米国上下両院合同会議で、マクロン大統領が演説を行った。約50分にわたる演説のうち、トランプ大統領が批判をしている「イラン合意」に関する部分を中心に、紹介する。



(iStock.com/taviphoto/Lindsey Dougherty/light101010/Ganna Galata)


 


 ・テロの脅威は、それが核拡散と結びつくと、より危険になる。したがって、我々は、核兵器を保有しようとする諸国には、より厳しい態度でいなければならない。


 ・だから、フランスは、米国が北朝鮮に対して制裁と交渉を通して、朝鮮半島の非核化に向かわせる努力を完全に支持する。


 ・イランに関しては、我々の目標は明確である。イランには、決して核兵器を持たせてはならない。現在も、5年後も、10年後も、そして永遠に。


 ・この政策で中東に戦争が起きることがあってはならない。我々は、安定を確保し国家の主権を尊重しなければならない。偉大な文明をもつイランに対してもそうである。


 ・イランの核開発を監視するには既存の枠組みとしてJCPOA(米仏英独露中6か国で取り決めた包括的合同作業計画)がある。米国の主導で我々は署名した。だから、簡単に破棄するとは言えない。しかし、この合意が重要な懸念を網羅していないのも事実である。しかし、この合意に替わる実質的なものがないままで、これを放棄するわけにはいかない。それがフランスの立場だ。