これでいいのか?戦後日本「より良き日本を取り戻そう」

日本の強みは文明にあり 欧米流の追随から卒業しよう





 30年以上に及ぶ日本経済の低迷の真因は、日本の競争力が低下したことにある。衰退の兆候は1980年代に遡り、経営判断の遅さ、国際化の遅れ、コンピューターソフト技術の決定的な遅れ、リスク選好マネーの不足などはバブル崩壊前から起きていた。バブル崩壊はその結果であり、崩壊が衰退の起点ではない。


 そう考えると、日本の産業構造改革は待ったなしである。だが、改革イコール何もかも欧米流でいいのかというと、そうではない。



(Razvan/gettyimages)


 理由は簡単だ。日本には人材以外に主な資源はない。その人材を生かした国造りをするには、日本という文明の特質を活用するしかない。準英語圏で教育水準が高い国ということでは、日本より労働力のコスパの高い国はいくらでもある。そうしたライバルに打ち勝ちながら、先進国型の高付加価値経済を実現するには、日本独自の文明の力を使っていくしかないからだ。


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