【ニュースの核心】現実離れしていた日本のアフガン撤退作戦 現状認識が甘すぎ、米国でさえ元特殊部隊員の連携なければ救い出せない厳しい事態




アフガンの隣国、パキスタンの国際空港に到着した航空自衛隊のC130輸送機(共同)

 イスラム原理主義勢力「タリバン」が支配権を握ったアフガニスタンからの「邦人脱出作戦」をめぐって、議論が起きている。「作戦実施のタイミングが遅すぎた」とか、「法律的に無理はなかったのか」といった指摘だ。


 私は、その前に「救出作戦の前提自体が現実離れしていたのではないか」と思う。現状認識が甘すぎたのだ。


 防衛省が自衛隊機派遣を決めたのは、8月22日。翌日には、自衛隊の輸送機が隊員約300人を乗せて、現地に飛び立った。輸送機は25日にカブール空港に到着したが、この時点で大使館の現地職員らが自力で空港に到着するのは、極めて困難になっていた。タリバンが空港周辺で厳しい検問を実施していたからだ。


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