【古森義久のあめりかノート】日本での中国統一戦線工作



 ワシントンでは「統一戦線」という言葉がよく使われるようになった。中国への警戒のキーワードである。国政の場の国際問題論議で険悪化する対中関係に関連して、中国側があの手この手で米国内部に浸透してくる工作の主体がこの統一戦線だと語られるのだ。

 正式には中国共産党中央委員会の「統一戦線工作部」(統戦部とも略される)のことである。

 統戦部は本来、共産党が主敵との闘争に際し反共、非共の勢力とも連帯しての、からめ手作戦を任務としていた。だが近年は習近平政権から新たな対外工作を命じられ、相手国内部での中国の動きへの反対を崩し、賛成を増やすための違法合法の活動をする。

 統戦部の工作は最近はオーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、台湾などでも指摘された。では日本ではどうなのか


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