「大学無償化法」に広がる懸念 対象狭く




住民税非課税世帯への支援内容(年額)


 低所得世帯の学生を対象に、大学など高等教育機関の無償化を図る新法「大学無償化法」が成立し、来年4月の施行に向けた申請締め切りが迫る。授業料と入学金の減免制度が新たに創設され、給付型奨学金が拡充されたが、対象外の中間所得層はこれまでの減免制度を受けられなくなり、負担増につながりかねないとの懸念も。関係者からは、対象範囲の見直しを求める声が上がっている。(加納裕子)

 進学のハードル

 「助かる子は間違いなくいる。ただ、これで『貧困の連鎖』などが解決したように思われないかが不安です」。大阪府箕面市などでひとり親家庭の中高生を対象にした学習塾を運営するNPO法人「あっとすくーる」の代表、渡剛さん(30)は心配する。


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