(花園 祐:中国・上海在住ジャーナリスト)
4月1日より上海市で都市封鎖(ロックダウン)が全面的に開始されました。この原稿の執筆時点では、すでに2週間を超える自宅隔離が続いています。
さまざまなメディアによって報道されている通り、自宅からは検査時以外には一切外出できません。スーパーやコンビニでの買い物もほぼできない状態です。一部地区での封鎖解除が発表されましたが、必ずしも発表通りに行われておらず、市民の間で苛立ちが募っています。
もはや遠い国での話ではなくなった。日本もまたロシアの侵攻の対象になろうとしている。
ロシア通信は14日、ロシア太平洋艦隊の潜水艦2隻が、日本海で巡航ミサイル「カリブル」の発射演習を行ったと伝えた。ミサイルは敵の船を模した海上の標的に命中したとしている。
ロシアの左派政党「公正ロシア」のセルゲイ・ミロノフ党首(ロシア下院副議長)は1日、同党のサイトで「一部の専門家によると、ロシアは北海道にすべての権利を有している」との見解を発表した。同党は政権に従順な「体制内野党」とされる。
いずれも単なる脅しとは思えない。
中国の上海市が新型コロナウイルス対策でロックダウン(都市封鎖)を始めてから18日で3週間。当局の厳しい対応や食料不足が発生し、住民と警察との衝突も起きている。世界の規制解除と逆行する習近平指導部の「ゼロコロナ」政策への不満も高まる一方だ。
◇
上海市浦東新区で14日、国有企業が開発したマンションを政府が隔離施設にするため立ち退きを強制されたことに住民らが反発した。防護服姿の警察官が住民を引きずり倒し、地面に押さえ付ける動画がSNSで拡散したが、当局が削除したとみられる。香港メディアによると、当局は隔離施設への変更を断念したという。
(花園 祐:中国・上海在住ジャーナリスト)
4月1日より上海市で都市封鎖(ロックダウン)が全面的に開始されました。この原稿の執筆時点では、すでに2週間を超える自宅隔離が続いています。
さまざまなメディアによって報道されている通り、自宅からは検査時以外には一切外出できません。スーパーやコンビニでの買い物もほぼできない状態です。一部地区での封鎖解除が発表されましたが、必ずしも発表通りに行われておらず、市民の間で苛立ちが募っています。
トランプ政権で大統領副補佐官を務めたマシュー・ポッティンジャーが、ウォールストリート・ジャーナル紙論説委員のアダム・オニールによる取材に対し、ロシアのウクライナ侵攻が1950年の朝鮮戦争と多くの共通点を有しているとして、これが自由世界と独裁政権グループとの対立の口火となるだろうと論じている(3月18日付け‘Russia, China and the New Cold War’)。
ポッティンジャーは、中露関係は本来、深くも広くもなく、緊密な関係は不自然なのだが、習近平とプーチンの個人的関係が中露関係の中心となったと分析する。そして、2月4日の共同宣言は中露が「民主主義を弱体化させるために、それぞれの勢力圏を拡大することに協力する意図を明らかにしたもの」であると指摘、米国対中露の「新冷戦」に向かうことを示唆する。
ウクライナのゼレンスキー大統領は3月1日の欧州連合(EU)を皮切りに「演説闘争」を開始し、国際社会を味方につけてロシアに世論戦を挑んでいる。
英国議会(3月8日)では、第二次世界大戦初期のチャーチル首相(当時)の演説「われわれは海岸で戦うし、われわれは水際で戦うし、われわれは平原と街頭で戦うし、われわれは丘陵で戦う」を引用して、ジョンソン首相と議員からスタンディングオベーションを送られた。
米国連邦議会(3月16日)では、1941年の真珠湾攻撃と2011年の9.11同時多発テロを思い出すように促し、公民権運動指導者キング牧師の演説「私には夢がある」を引用して、ウクライナ上空の飛行禁止区域設定や米国による軍事支援、対露制裁の強化を訴え、数時間後にはバイデン米国大統領から8億ドル(約950億円)の武器追加供与を勝ち取った。