(花園 祐:中国・上海在住ジャーナリスト)
2000年前後の頃、当時、裏社会をテーマにした小説やルポでは、ほぼ必ずと言っていいほど中国人マフィアが登場していました。たとえば、金城武氏主演で映画化もされた「不夜城」をはじめとする、馳星周氏の歌舞伎町を舞台にした小説では、ほぼ確実に中国人マフィアが抗争に絡んでいました。実際に、その激しい暴力性や裏社会での存在感の高まりに対し、日本の警察のみならずヤクザも強い警戒心を抱いていたといいます。
何か問題が起こると「政府に解決してもらう」べく、政府の仕事を増やそうとする人がいる。しかし、政府の仕事が増えれば増えるほど、その経費がかかり、税金は高くなっていく。
しかも、政府の仕事が増えたからと言って必ずしも問題が解決するわけではない。むしろ、政府が余計な仕事をしたばっかりに、国民の負担が増える場合もあるのだ。
その一例が、2019年の省令改正によって始まったレジ袋有料「義務化」だ。
本編は、この論考だけ読んでもわかるのであるが、2月21日に公表した「ロシア製ミサイル配備を決めたインドの深刻な事情」と併せて読んでいただけると、よりわかりやすい、増補アップデート版である。2月24日にロシアがウクライナ侵攻を開始したため、筆者はそれにまつわる、インドのロシアに対する姿勢を分析した。
インドのロシアに対する姿勢は、ロシアの侵攻に対する国連安全保障理事会(安保理)の場において明らかになった。国連安保理では、ロシアを批判し、ロシア軍の即時撤退を求める決議の採決を行った。15カ国中、11カ国が賛成し、反対したのはロシア1国であったから、ロシアが国際的に孤立したのは明らかであった。しかし、ロシアの侵略を批判する決議に対し、3カ国が棄権したのである。中国、アラブ首長国連邦(UAE)、そしてインドであった。
2月4日、中国の習近平主席とロシアのプーチン大統領は北京で首脳会談を行い、中露共同声明を発した。この共同声明には、その長さ(約5000語)と言い、中味と言い、些か驚かされた。
基本的には、双方の文言提案の寄せ集めの感を受けるが、安全保障等重要部分については双方が調整、それぞれの政策を相互に支持し合い、中露連携を強く打ち出している。それは「新たな枢軸」の結成と言っても良い。要注意である。声明の主要点は次の通り。
(1)世界は「新たな時代」に入っている。多極化、経済のグローバル化、情報化、グローバル・ガバナンス制度・秩序の変化、世界のパワー配分の変化(米衰退論が透けて見える)を強調。国連安保理中心のガバナンス、国際法に基づく秩序の擁護を強調。(この部分は中国主導の起案か)。