鎌倉の源氏山に立つ源頼朝像 撮影/西股 総生(以下同)

(城郭・戦国史研究家:西股 総生)

鎌倉幕府成立を語る上で欠かせない人物

『鎌倉殿の13人』の第1回、ご覧になりましたか?

 昨年、当サイトで「鎌倉殿への道」を連載させていただいた私(西股総生)は、このドラマに中世軍事考証という立場で関わらせていただいております。主に、戦いや武器についてのアドバイザーですね。そこで、せっかくのご縁ですので、当サイトでも皆さんのドラマ鑑賞をサポートできるような解説を、連載してみたいと思います。

 まずは、登場人物。ドラマの第1回は、北条時政の屋敷でにぎやかに繰りひろげられる宴会が中心でした。近隣の武士たちが大勢集まり、屋敷の隅では逃げてきた頼朝をめぐって、若者たちが一騒動。彼らの間には、何やら複雑な人間関係やら利害関係が、あるようです。

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