最近武漢ウイルス研究所事故流出説につき更なる調査を求める国際的な声が強まっている。5月24日に始まったWHO総会で日米欧は追加調査を求めた。

goc / iStock / Getty Images Plus

 バイデンは、5月26日、情報関係機関に対してコロナウイルスの起源につき調査を強化、確定的結論を今後90日以内に提出するよう求めた。従来のWHO報告(動物から人への感染説と研究所流出説を挙げ、後者の可能性は極めて低いとした)への依拠の立場から舵を切ったと受け取られている。その後同研究所の研究者3人が19年の11月に(武漢感染の数週間前)既に新型コロナウイルスに似た症状を示し入院していたとの情報、同研究所は軍により使用されていたとの情報も出てきている。27日、中国外務省報道官は「中国科学院武漢ウイルス研究所からの漏洩は不可能だという結論はWHOの調査でもはっきりしている。これが正式で科学的な結論だ」と主張した。なお英国紙によれば新型コロナウイルスの起源について英情報機関が武漢研究所流出の可能性があるとみているという。

 フィナンシャル・タイムズ紙コラムニストのラックマンは、5月31日付け同紙のコラム‘China’s wolf warriors bristle at Covid blame: A new US investigation into the origins of the pandemic raises the stakes for Beijing and Washington’で、追加の調査は不可避で必要だと主張すると同時に、コロナウイルスに係る中国への非難への戦狼達の怒りなど、中国のこれまでの攻撃的な反感や反論等を見ると、中国がそのような責任論を攪乱するために新たな侵略的行動をとるかもしれない、と警告している。ラックマンの主張は理解できる。

>>続きを読む