1945年8月15日、昭和天皇の「玉音放送」で、ポツダム宣言の受諾を国民に知らせ終えた鈴木貫太郎内閣は総辞職し、6年余りにわたる第二次世界大戦は終結した。その後、日本は高度成長を経て、1968年にはGNP(国民総生産)が米国に続く世界2位となった。異例の快進撃は「東洋の奇跡(Japanese miracle)」と呼ばれた。
戦後、焼け野原で何もないところから先進国となった日本。だが、その日本にたかろうとする国が現れた。かつて日本の統治下にあったお隣、韓国である。
昨年末の12月29日、中国の習近平国家主席が入院し、脳内の動脈瘤の手術を受けたとのニュースが世界を駆け巡った。このニュースは米国内の中国人民主化活動グループやインドのチベット亡命政権などの団体が「非常に重要なニュース」として確認に走り、日本の中国問題専門家にも問い合わせの電話やメールが入った。
このため、「重篤か」などとの憶測を生んだが、当の習氏は今年元日に「「新年の演説」で姿を現しており、たんなる「ガセネタ」と一笑に付す向きもあった。しかし、演説は録画であり、収録が手術の前に行われた可能性も否定できない。また、習氏の手術が事実ならば、中国の最高指導者の生命にかかわることだけに、一概に無視するわけにはいかないだろう。
新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、菅義偉政権の「発信力の弱さ」が指摘されている。菅首相の動静を見ると、分単位の激務をこなしているが、アピール力がイマイチなのだ。首相の近くには、メディア戦術にたけた元共同通信論説副委員長の柿崎明二(めいじ)首相補佐官(59)がいるはずだが、一体何をしているのか。
◇
柿崎氏は、菅首相と同じ秋田県出身で、テレビのコメンテーターとして安倍晋三前政権を舌鋒(ぜっぽう)鋭く批判してきた。昨年10月、「政策全般を評価・検証し、菅首相に意見を具申する」として、補佐官に就任した。
内閣官房によると、年額約2360万円(2020年1月現在)という高給取りで、官邸内には専用の部屋があり、秘書や車まで付く。
1945年8月15日、昭和天皇の「玉音放送」で、ポツダム宣言の受諾を国民に知らせ終えた鈴木貫太郎内閣は総辞職し、6年余りにわたる第二次世界大戦は終結した。その後、日本は高度成長を経て、1968年にはGNP(国民総生産)が米国に続く世界2位となった。異例の快進撃は「東洋の奇跡(Japanese miracle)」と呼ばれた。
戦後、焼け野原で何もないところから先進国となった日本。だが、その日本にたかろうとする国が現れた。かつて日本の統治下にあったお隣、韓国である。
文・鶴岡路人 Michito Tsuruoka(慶應義塾大学総合政策学部准教授)
欧州の対中姿勢、認識が急激に厳しくなっている。ドイツをはじめとする欧州企業の買収攻勢による技術流出への懸念や、香港や新疆ウイグル自治区などでの人権問題の悪化などが影響した。これらに、新型コロナウイルス感染症に関する初期対応の遅れや情報隠蔽が加わった。さらに、「戦狼外交」と呼ばれる、恫喝をも含む中国による強硬な対外姿勢が、欧州の反発を強める結果になった。
パワーバランスの変化という構造的要因もあるが、中国自身もオウンゴールを重ねた。続くベナー氏の論考が指摘するように、欧州におけるトランプ政権への反発は、中国にとっては、欧州を懐柔する絶好の機会だった。しかし、中国はこれを完全に逃した。