【国際情勢分析】中国「一帯一路」が生む借金地獄 米機関が指摘する「高リスク」8カ国とは
援助を受けていたはずが、巨額の借金を抱えた上でインフラも奪われる-。中国が推し進める現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」が生み出す巨額債務への警戒感がここに来て急速に広がっている。米シンクタンクは、債務返済が困難となる恐れがある8つの国を指摘した。債務と金利が重くのしかかる、一帯一路の負の側面が浮かぶ。(ニューデリー 森浩)
「代償なし」ではない
「参加各国は、(中国によるインフラへの投資などを)フリーランチと考えるべきではない」
国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は12日の講演で、一帯一路についてこう指摘した。「フリーランチ」とは「代償なし」「無料」などを意味する。IMFトップが一帯一路にともなうリスクを公に警告した格好だ。
巨額の債務による“代償”を背負う形となった代表例が、スリランカだ。
スリランカ南部ハンバントタ港は2010年、親中派ラジャパクサ政権下で建設が始まり、建設費約13億ドル(約1421億円)の多くを中国からの融資でまかなった。
【佐藤綾子のパフォーマンス講座(29)】前財務事務次官と前新潟県知事の巻 歯切れが悪いとモテませんよ [1)経営・ビジネス]
【佐藤綾子のパフォーマンス講座(29)】前財務事務次官と前新潟県知事の巻 歯切れが悪いとモテませんよ
《パフォーマンス学の権威として知られる佐藤綾子氏が、「リーダーたちに学ぶ伝え方」として、各界の第一線で活躍するリーダーの所作を通じ、社内でのプレゼンテーションや営業トークといったビジネスの現場で役立つテクニックを伝授します。産経ニュースへの特別寄稿です》
男らしさ感じない
テレビ局の女性記者へのセクハラ問題で福田淳一・前財務事務次官が、金銭授受を伴う女性との交際で米山隆一・前新潟県知事が相次いで辞職しました。この2人については共通点と差異がそれぞれあります。
まず、2人とも東大出のエリートなのですが、私から見れば必ずしも女性の目に魅力的と映るとはかぎらないということです。辞職を表明する2人の会見映像を見ていても、煮え切らない感じがするし、男らしさを感じさせません。それは顔の表情や身動きなどにも共通することです。
【野口裕之の軍事情勢】北朝鮮の核実験場は使える? 使えない? [2)世界・軍事]
【野口裕之の軍事情勢】北朝鮮の核実験場は使える? 使えない?
最近の朝鮮半島情勢をめぐり、筆者も参加する安全保障関係者の研究会で最も問題視されたのは、韓国の文在寅大統領との南北首脳会談(4月27日)で、北朝鮮・朝鮮労働党の金正恩委員長が表明したとされる声明「北朝鮮北東部の核実験場(豊渓里)を5月中に廃棄する」ではなかった。金氏は透明性確保に向け米韓専門家・メディアの招待に触れ、文大統領も国際原子力機関(IAEA)所属の技術者ら国連関係者の立ち会いに言及(5月1日)している。
願わくば西側情報機関員も加わり長期にわたり現場で監視を続けられれば、核実験場廃棄の真偽は判明する。廃棄がウソなら、ドナルド・トランプ米大統領の「対北攻撃時計」が一挙に針を進める事態となる。
むしろ、問題となったのは、金氏の次の言葉だった。
「来てみたら分かるが、既存の実験施設に比べ大きい2カ所の坑道が別にある。こちらは健在だ」
冒頭の「核実験場廃棄」と、続く「2カ所の健在な坑道」という金氏の発言は4月29日、韓国青瓦台(大統領府)高官が、南北首脳会談(4月27日)で出たものとして「代弁」した。