3月13日にパラリンピック(「国際残疾奥林匹克」)が閉幕した。2月4日から20日まで開催された冬季オリンピック(「奥林匹克」)と合わせて中国語で「双奥」と呼ぶ北京における〝オリンピックの季節〟が終わりを告げたことで、中国は今秋の第20回共産党全国大会(以下、第20回党大会)に向かって長い政治の季節に突き進むことになる。

ウクライナ戦争の中で開催された北京パラリンピックは、習近平の思惑とは異なる形で閉幕となったと言える(Bob Martin/IOC/OIS/アフロ)

閉会式中継に見えた習政権の意図

 13日夜の閉会式に臨んだ国際パラリンピック委員会(IPC)のアンドリュー・パーソンズ会長は、平和について力強いメッセージを発し、ロシア軍のウクライナ侵略への怒りを表明した。「平和の祭典」を掲げる国際的スポーツ機関の長としは真っ当な反応と言える。

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