*写真はイメージ

(柳原 三佳・ノンフィクション作家)

「Bの頭はスカスカ。一生障害児」

「Bが障害者になったのはお前のせいや。お前が蹴飛ばしたんやろ、投げ飛ばしたんやろ!」

「オマエは異常。オマエ、Bが家に帰ってくると思ってんのか?」

 これらのセリフを見て、いったい何のことかと思われた方も多いでしょう。

 実はこれ、我が子への虐待を疑われた一人の母親・Aさん(当時38)に、大阪府警の刑事が密室の取調べ室で突き付けた言葉の数々です。

「B」というのは、Aさんが長年の不妊治療の末、ようやく授かった男の子の名前です。

 Bくんは生後7カ月のとき、つかまり立ちから後ろへ転倒して後頭部を強打し、それが原因で脳に障害を負いました。

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