これでいいのか?戦後日本「より良き日本を取り戻そう」

忖度官僚しか生き残れない菅流「組織掌握」術の恐怖


忖度官僚しか生き残れない菅流「組織掌握」術の恐怖


人事権を振りかざし官僚を更迭


2021.3.9(火)筆坂 秀世








(筆坂 秀世:元参議院議員、政治評論家)


「天網恢々(てんもうかいかい)疎(そ)にして漏らさず」



 意味は、天の網は広大で目が粗いようだが、悪人は漏らさずこれを捕らえる。悪事には天罰が下る、という老子の教えである。


 総務省幹部の接待漬けを見ていると、粗くて粗雑なのは官僚たちの頭の中のように思える。内閣広報官だった山田真貴子氏は、後輩官僚に「私は飲み会を断らない女としてやってきた」と自慢そうに話をしている映像が残されていた。これが10年前ならまだしも、コロナ禍の昨年(2020年)のことなのだから呆れるほかない。


 山田氏は東北新社だけではなく、NTTからも高額接待を受けていたことが判明した。“断らない女”ではなく、“断れない女”だったということだ。そもそも企業が何のために官僚を接待するのか。その企業の利益に直結する権限を持っているからだ。山田氏の場合で言えば、総務省 情報流通行政局長だったからだ。情報流通行政局は地上放送、衛星放送、情報通信などを担当している。東北新社やNTTの利害と直結しているのだ。だから接待されたのである。何も役職がなくなった今なら、どこからも接待などしてもらえないだろう。


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