リチャード・ローレス (元米国防総省副次官〈アジア太平洋安全保障担当〉)氏による『核保有国の北朝鮮と日本、INFオプション』という、衝撃的な提案は、記事の半ば以降で日本について検討したところ、とりわけ日本にとって「重大な決断」を促す部分に現れる。
多忙な読者は、まずそこから読まれるといい。日本に、中距離核戦力(INF─但し通常弾頭と換装可能の)を米国との共同管理でもつよう促している。即断と実行を看板に掲げる新政権発足の機を捉えたところなど、著者はあくまで本気だ。日本に、米国との共同でだが、事実上の核武装を説く。妥協のない豪速球である。
日本の反核世論を顧慮した形跡は見当たらない。半面、核・通常爆弾両用のINFを日米共同で日本に置くことが必要にして当然である理由については、辛抱強い解説ぶりだ。
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