夏休み後に急増する「方程式跡」
中学受験の指導に携わり、かれこれ10年強になりますが、ここ数年で大きく変わったと感じることがあります。それは、子どもの中学受験に積極的に関わるお父さんが増えたことです。
しかし、生活のサポートとなると、やはり日ごろからお子さんのそばにいるお母さんの方がスムーズにいきます。すると、お父さんは「勉強を教えることが自分の役目」と思い込み、「よし、算数ならオレに任せろ!」と張り切ります。ところが、そんなお父さんに限って、方程式を使って教えてしまうのです。
ケンジくんの算数の成績がガクッと下がったのは、夏休み明けの模試でした。ちょっとした計算ミスというよりは、あきらかにトンチンカンな答えを書いているので、「ケンジくん、これってどうやって解いたの?」と聞いてみると、「お父さんが教えてくれたやり方でやってみたんだけど・・・・・・」と口をもぞもぞさせながら言います。問題用紙を見ると、その端には「X」や「Y」といった文字式の跡がありました。
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