スズキはトヨタ自動車と資本提携する。1930年生まれの鈴木修スズキ会長が下した、場合によっては最後となる大きな決断だ。修流の「大に呑み込まれない」提携戦略を目指すが、これまで米GMとは長期的に良好な関係を築けた一方、独VWとはすぐに破局した過去がある。3度目の”嫁入り”となる今回は、果たして”吉”と出るのか、”凶”と出るのか。

トヨタ自動車と資本提携したスズキの鈴木修会長(右)は独自性を保てるのか(ロイター/アフロ)

 

 トヨタは960億円を出資しスズキ株の約5%をもち、一方のスズキも480億円を投じトヨタ株(0.2%程度)を取得。相互に株を持ち合っていく。すでに、2016年10月トヨタとスズキは「業務提携に向けた検討を開始する」ことを発表し、トヨタから豊田章男社長、鈴木修会長が出席しての会見を行っていた。

 業務提携から一歩進んだ資本提携により、スズキはトヨタと”縁戚関係”となった。CASE(接続、自動運転、共有、電動化)といった「100年に1度」と呼ばれる変革の波を、トヨタを中心にマツダやスバルなどと団結して、乗り越えていこうという腹づもりである。

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