道東エリアの最東端にある別海町は、一大酪農地帯として知られる。大型の経営が多く、搾乳ロボットのような最新鋭の設備を導入する農家もいる。同町の農家2軒がグローバルGAPを昨年12月、酪農家としては国内で初めて取得した。日本版GAP認証(JGAPなど)もある中、グローバルGAPを取ったのは、輸出狙いからではない。国際標準となっているグローバルGAPの考え方の理解に加え、欧米を中心に作られたルールを日本に合うように変えるため、足場を作る意味がある。

別海町には牧草地を持ち、飼料から生乳まで一貫して管理できる経営体が多い

グローバルGAP取得はベトナムが突出

 GAPはGood Agricultural Practice(良い農業の実践)の略で、「農業生産工程管理」とも訳される。農作物の安全性や労働環境、環境への配慮などを認証する仕組みだ。東京オリンピック・パラリンピックでは食材の調達時にGAP認証を取得している農産物が優先されるとみられる。国内ではオリンピックを一つの山場に、取得が進みつつある

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