パレットの入庫シーン

 「今年の10連休、文字通り社員総出の対応になりました。運転免許を持っている男性社員は、2トントラックのレンタカーを運転して、パレットの回収に回ったんです。連休明けも、就業時間が終わると、多くの社員が、パレットを雑巾がけするために、現場に向かいました。普通は洗浄機械にかけるのですが、そうすると乾燥に時間がかかるので、手拭きで対応までして……」

パレット高圧洗浄(汚れひどいものに限り)

 日本パレットレンタル(東京都千代田区)の広報グループ長の伊藤美菜子さんは、身震いしながら、世間が十連休で浮かれる中、同社がどれだけ逼迫したのか教えてくれた。

 パレットは、段ボール詰めにされた飲料や食料品を、大量に効率よく配送するため使用される。普通であれば、「生産工場 ⇒ 卸センター ⇒ 小売り配送センター」へと移動すると、パレットのレンタル会社が回収して、メンテナンス後にまた生産工場に貸し出すというフローだが、今回、十連休ということもあって、ユーザー側が在庫の積み増し、ドライバー不足から前倒しで納品を行った。パレットごと商品は在庫されるが、在庫の前倒し納品と積み増しで前例がないほどパレットの利用枚数が増えた。

 そこで、冒頭の話にあるような“大わらわ”になってしまったというわけだ。

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