世の中の人たちは、「休み」をどれだけ求めているのだろうか。

(三矢 正浩:博報堂生活総合研究所・上席研究員)

 私の在籍している博報堂生活総合研究所は、1981年の設立から現在に至るまで、「生活者発想」に基づいて生活者の行動や意識、価値観とその変化をみつめ、さまざまな研究活動を行っています。

 前回に引き続き、世の中で生じている事象に対して、研究所に蓄積された研究成果やそれらに基づく独自の視点により考察を加えてまいります。読者の皆様にとって、発想や視野を広げるひとつのきっかけ・刺激となれば幸いです。

若年層は、高給よりも休みを優先?

 ついに新元号「令和」の時代になりました。1カ月近く経つとだいぶ慣れてきて「平常運転」になっているようですが、元号が切り替わる4月30日から5月1日のことを振り返ってみると、何か特別な瞬間に立ち会っている感覚というか、普段とは違う雰囲気を感じながら生活していた方も多かったのではないでしょうか(個人的な話ですが、私は「平成最後だから」と大々的に家財の「断捨離」を敢行し、捨ててはいけないものまで捨てて家族に怒られました・・・)。

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