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【矢板明夫の中国点描】北京大に壁新聞 習氏を批判 共産党内の反発が表面化?


中国全人代の閉幕式で演説する習近平国家主席=3月20日、北京の人民大会堂(共同)


 


 中国の名門、北京大学の構内にある「三角地」と呼ばれる広場で、学者風の白髪の男性が突然、行事などを知らせる掲示板に大きな紙を次々と張り始めた。5月4日正午頃のことだ。計24枚。中国の最高指導者、習近平国家主席を痛烈に批判する約1万字に及ぶ論文が毛筆で丁寧に書かれていた。


 「毛沢東は個人崇拝を推し進めたことにより人民は無数の災禍を経験した。にもかかわらず、習近平氏は今、個人崇拝を再び大々的に推進している。歴史的悲劇が繰り返される可能性があり警戒を強めるべきだ…」


 文末には「樊立勤」という署名があった。たちまち多くの学生が周辺に集まり、スマートフォンなどでその内容を撮影。約10分後、学校側スタッフが駆けつけ、紙をすべて剥がし、男性を連れ去った。


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