SSブログ

【正論】死についての「思想」を考える 京都大学名誉教授・加藤尚武 [1)憂  国]

閉じる

【正論】死についての「思想」を考える 京都大学名誉教授・加藤尚武

加藤尚武京都大学名誉教授

 

 死についてほぼ毎日、新しい書物が出版されている。私も『死を迎える心構え』(PHP研究所)を出したのだが、狙いは死についてのあらゆる思想を集めて要約することにある。

 ≪来世の存在かすべての終わりか≫

 人間は古今東西、概(おおむ)ね2つの型の思想を語ってきた。1つは死ぬことは体が分解してなくなることだという思想である。旧約聖書には「すべてのものは塵から出て、すべてのものは塵に帰る。誰が知ろう。人の子の霊は上にのぼり、獣の霊は地の下にくだるなどと」(伝道の書)と書かれている。

 同じことを中国の荘子(前4世紀)は「気が集合すれば生となるが、離散すれば死となる」(荘子・知北遊篇)と述べている。そこで私はこの塵が集まれば生となり、散れば死となるという考え方を「集散論」と呼ぶことにした。

>>続きを読む

 

 


nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

nice! 2

コメント 0

Facebook コメント